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松本浅間温泉旅館「松本あさま温泉」ホテル玉之湯
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2010.01.01 (Fri)

小さな玉手箱

 先日、新聞の投稿欄に、レジ袋を持った猿が柿を取って行った。という記事があった。わたしは、猿もここまできたか、と感心しながら、その姿が見えるようで、思わず笑ってしまった。猿はその字が毛物から遠いと書く通り、他の動物とはかなり違って、とても人間に似ている。昔、塩尻に住む知人から、実の付いた枝を肩に担いで行った猿がいた。と聞いたことがあり、また、人気の少ない森に住むわたしは、猿達と遭遇することがよくあり、実際にカボチャを両手に持って横走りをしている猿を目撃したことがあるのだが、猿は本当にユーモラスな動物だ。冬を迎えて師走となり、猿も一生懸命なのだろう。今度家の周りの庭に、レジ袋とリンゴを置いて、眺めて居ようと思う。それにしても最近は、都会にも猿が度々出没するようになり、田舎でも、作物がひどく荒されて、山も猿も、なによりもこの自然は大丈夫なのだろうか、とひどく心配になる。山も川も海も痩せ細ってしまっているのは、他ならぬわたし達人間のせいなのだが、その人間が無責任でいる以上は、猿達も生きるための法を考えざるを得ないだろう。もはや動物達も本能だけでは生き抜くことが難しくなり、猿達もいよいよ知能を発達させてきたのかも知れない。


 この猿は幾つかの柿をレジ袋に入れて逃げ去った、とのことだったのだが、わたしはこのイクツカのということに考えさせられてしまった。人間なら、取れるだけ取り、詰められるだけ詰めそうなものなのだが、この猿はそうはせず、その時は幾つかで満足だったのだろう。野性にはいつもそうした節度がある。以前テレビで、人間対チンパンジーのバナナの大喰い対決を観たことがある。始めの内は相方互角に食べているのだが、途中からチンパンジーは食べることをやめてしまい、調教師がいくら仕向けても、バナナを押し戻して食べず、結局人間が勝ってしまった。これは、動物達は腹が満たされればそれ以上の欲は無く、人間は食べることに勝ったのではなく、食欲以上の欲の深さを証明したのにすぎない。このチンパンジーも、あのレジ袋猿も、実は、足るを知る猿なのだ、と改めて感心してしまう。 


足るを知るとは「財有りとも、欲多ければ、これ貧なり。貧と見えども、足るを知る者、これ富なり。」との老子の言葉だが、これは、いくら財産があっても、もっと欲しいという欲のある者は貧しい者なのだ。また、貧しいように見えても、これで充分だと知っている者こそ、本当は富める者なのだ、との意味で、わたし達の耳は痛いばかりだ。 自然は益々不自然になってゆき、野性達もいよいよ苛酷な状況になっている。レジ袋猿出現は、そんな中を生き抜くために、知恵をつけている猿の進化の一つなのだろう。そして、遠からぬ日には、マイレジ袋を持った猿達の集団や、レジ袋詰め放題猿が現れるかも知れない。そしたらそれは、猿が足るを知る野性から離れて、足るを知らない人間の道に入り、猿が猿でなく、人間ならぬ猿間となるのだろう。


今年も毎月第二金曜日は車坐コンサートに出演します。 span>
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