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松本浅間温泉旅館「松本あさま温泉」ホテル玉之湯
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2009.04.27 (Mon)

小さな玉手箱 手仕事屋きち兵衛

 いま、様々な分野において、わけあり(・・・・)商品が急激にその売上げを伸ばしているという。例えば、オーシャンビューを売りとしているホテルでは、あまり眺めの良くない部屋を格安料金で提供したり、また、ある旅館では、宴会場近くの部屋が、少し騒々しいことがあるとう理由で、サービスは変わらずに安く利用できたりと、これまでのキズ物やハンパ物だからといった商品や農産物はもとより、最近はサービス業界でのわけあり商品が増え、よく売れているそうだ。そんな中で、あるリサイクルショップの若い店主は、近くで家庭菜園をしている人達から農産物を仕入れて売ることで、生産者からは、取れすぎて困っていた物が無駄になることがなく、暮らしの足しになり、消費者からは、その価格と安全性から喜ばれ、沢山売れているというのには感心させられてしまった。


 わたしも昔、店を始めた頃、その一角に、「ちょっと恥ずかしいコーナー」をつくり、そこに、わけあり商品を置き、〝詳しいことはお尋ねください〟と張り紙をしておいたところ、それらがまたたく間に売れてしまったことがあった。作り手として、いつも同じように誠実にこなしていても、時に不揃いとなってしまったり、思わぬシミが出てしまったり、使うのには支障が無いのに不都合があったりと、いろんな製品ができてしまい、わたしはそんな理由を説明したのだが、お客は納得し、それらをまとめて買い、包装紙を複数求めたりもしていた。


 わたしは店をやっている時、お客から聞きたくない言葉があった。それは、品物を渡した後で客同士で交わしている「いくら取られた?」という言葉で、品物を受け取りながらそれはないだろう、と面白くない思いをしていた。本来は、売った側も買った側も双方が「ありがとう」と言っていたはずだ。でもそれは、物も手に入れづらく、金も稼ぎづらい時代だったからだろう。わたしはこの、取られたという言葉を口にしてほしくなく、値段については正直に丁寧に説明をし、自分が客となった時もそれを口にしないようになった。客が金を取られた、と感じるのは、商品が思いのほか高いと感じているからで、それが正統な値段だと納得しているなら、そうは言わないはずだ。



 現代は物が有り余る程にあふれ、物のありがたさが薄れ、それとは逆に金のありがたさばかりが語られるようになり、ますますせちがない世の中になってしまった。物があっても売れない時代となりながらも、こうして、わけあり商品がヒットしている現実は、商売のあり方が、誠実で正直なやり方と共に、正統なる値段のモノが求められ、需要と供給において、その双方が納得できるということこそが大切だということを、今改めて示されているように思う。
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テーマ : 長野県松本浅間温泉旅館「松本あさま温泉」ホテル玉之湯 - ジャンル : 旅行

08:38  |  手仕事屋きち兵衛さんのコラム  |  コメント(0)

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